越境EC｜主要な各サービスの【メリット・デメリット】まとめました
越境EC市場への参入は、グローバルな販売戦略において重要な一歩です。
そして「どのプラットフォームを選ぶか」という選択肢はとても重要で、成功への鍵を握ります。
この記事では「自社型EC」と「モール型EC」の解説、各越境ECサービスごとのメリット・デメリットをご紹介しますのでぜひ最後まで御覧ください。
越境ECプラットフォームとは？「自社型EC」と「モール型EC」がある
ECサイトの土台となるシステムのことを、越境ECプラットフォームといいます。
越境ECプラットフォームは主に「自社型EC」と「モール型EC」の2タイプがあります。
自社型ECは、企業が自身のウェブサイトを通じて直接顧客に商品やサービスを販売する形式です。
対してモール型ECは、複数の販売者が一つのプラットフォーム内で商品を販売する形式です。AmazonやeBay、Alibabaなどが有名ですね。
ここではそれぞれのメリット、デメリットをご紹介します。
自社型EC（知名度のあるメーカーにおすすめ！）
メリット
- ブランドイメージの統一: 自社で全てをコントロールし、ブランドイメージを一貫してブランディングできる。
- 顧客データの収集と活用: 直接顧客との関係から得られる貴重なデータを活用し、パーソナライズされたマーケティングを実施。
- 長期的なコスト効率: 初期投資後は販売手数料がかからず、収益性が向上。
デメリット
- 高い初期投資と運用コスト: サイトの開発、維持、更新に高コストがかかる。
- 集客の課題: 新規顧客獲得のためにSEOやマーケティングに多大な労力が必要。
- 市場への露出: 大規模プラットフォームに比べて自社サイトの知名度が低く、見つけにくい。
モール型EC（世界的に無名メーカーにおすすめ！）
メリット
- 即時の集客力: 既に確立された顧客基盤を利用するため、新規参入企業もすぐに広範囲の顧客を集客できる。
- 低い初期コスト: 自社サイト構築に比べ低コストで始められ、少ない技術知識で商品をリストアップできる。
- 物流や決済のサポート: 物流や決済処理などのサービスが提供され、運用負担が軽減される。
デメリット
- 販売手数料と競争: 売上に対する手数料が発生し、多数の競合との直接競争が必要。
- ブランドの差別化の難しさ: 他の販売者と同じ条件下での展示により、ブランド差別化が困難。
- プラットフォームの制約: 販売条件やプロモーションがプラットフォームのポリシーに依存し、戦略の自由度に制限がある。
自社型ECは、やはり初期投資が大きく、集客も難しいです。
今回は始めやすいモール型ECに焦点を当て、代表的な各越境ECサービスをご紹介します。
各越境ECサービスのメリット・デメリット
天猫（T-mall）/天猫国際（Tmall Global）
出典:天猫（T-mall）
天猫は、アリババグループによって設立された巨大なBtoC-ECサイトです。中国のBtoC-EC市場の約6割を占めており、天猫国際は海外企業の出店をサポートする越境ECプラットフォームです。天猫はまさに中国国内で主要なプラットフォームと言えます。
対応国
天猫国際は、中国国内の消費者向けに世界中から商品を提供しており、特に日本製品が人気です。
メリット
- 信頼性: 天猫に出店する企業は厳しい審査を通過する必要があるため、消費者は正規品を安心して購入できる。
- 巨大な市場: 数億人のアクティブユーザーを持ち、売上高は数兆円にも上る。
- 販売促進イベント: 「独身の日」などの大規模な販売促進イベントを通じて、短期間で大量の売上を上げるチャンスがある。
デメリット
- 高いコスト: 出店には保証金や年会費が必要で、特に天猫国際への出店は初期費用が高額になることがある。
- 競争の激しさ: 数万のブランドが出店しているため、商品を目立たせるための努力が必要。
- 言語や文化の障壁: 中国の消費者にアプローチするためには、中国語でのコミュニケーション能力や中国市場に対する理解が求められる。
天猫および天猫国際は、中国の消費市場へのアクセスを提供しますが、高いコストや競争、文化的な違いも存在します。主要プラットフォームのため、競争は激しいですが成功できればリターンも大きいです。
京東商城（JD.com）
出典:京東商城（JD.com）
京東商城は、1998年に創業者の劉強東によって設立され、2004年にECサイトへと転換しました。現在では、家電から日用品、食品まで幅広い商品を取り扱っております。自社物流網の充実により、中国の主要都市では当日配送サービスを提供しています。
対応国
京東商城は主に中国国内向けのサービスを提供していますが、京東全球購（JD Worldwide）を通じて海外製品の販売も行っています。日本を含む多くの国の企業が、京東全球購を利用して中国市場へのアクセスを図っています。
メリット
- 迅速な配送: 独自の物流ネットワークにより、迅速な商品配送が実現。
- 幅広い商品ラインナップ: 家電、日用品、食品など多岐にわたる商品を提供。
- 信頼性の高いサービス: 偽物商品の取り締まりに注力し、消費者に正規品を保証。
デメリット
- 市場競争の激しさ: 天猫（Tmall）など他の大手ECプラットフォームとの競争が厳しい。
- 国際配送の限定性: 京東全球購を通じた国際配送は可能だが、対象商品や国に制限あり。
- 言語の障壁: サービスは主に中国語で提供され、海外企業や消費者には言語の壁が存在。
京東商城は、独自の物流ネットワークと幅広い商品ラインナップが強みです。EC事業にとって物流は非常に重要な要素となりますので、独自の物流ネットワークは心強いですね。
Kaola（コアラ）
出典:Kaola（コアラ）
Kaolaは、中国の消費者に向けて海外の品質の高い商品を提供する越境ECプラットフォームです。2015年に網易（NetEase）によって設立され、以来、中国における越境EC市場で急速に成長を遂げてきました。Kaolaは、消費者に対して正規輸入品のみを扱い、偽物の心配なく安心して海外製品を購入できる環境を提供しています。
対応国
80以上の国々と1,000以上のブランドと提携し、日本、韓国、アメリカ、オーストラリア、ヨーロッパの製品を中国消費者に提供しており、自宅で世界中の高品質商品を購入できます。
メリット
- 高品質な海外製品の提供: 厳選された正規輸入品を扱い、消費者に高品質な海外製品を提供。
- 幅広い商品ラインナップ: 80以上の国々と1,000以上のブランドと提携し、多様な商品を提供。
- 信頼性の高いサービス: 偽物の心配なく安心して購入できる環境を提供し、消費者の信頼を獲得。
- オフラインとの連携: 実店舗との連携による体験型ショッピングを提供し、オンライン購入を促進。
デメリット
- 市場の競争の激化: 激しい競争の中、多くの競合との競争に直面。
- 文化的な違いの理解: 海外ブランドは中国市場への参入にあたり、文化的な違いや消費者の好みの理解が必要。
- 限定された対象市場: 主要な対象市場は中国であり、他国の消費者への直接的なサービス提供はない。
Kaolaは正規品を直接仕入れる「直営モデル」を採用しており、これが強みです。中国の消費者からの信頼度も高いサービスと言えます。
アマゾン（Amazon.com）
出典:amazon.cn
アマゾンは、アメリカ合衆国を拠点とし、世界中に展開するオンラインマーケットプレイスです。利用者は、家電から書籍、衣類に至るまで、あらゆる商品を購入できます。また、Amazon Primeという会員制サービスを通じて、送料無料、映画やテレビ番組のストリーミング、電子書籍の貸し出しなど、さまざまな特典を提供しています。
対応国
アマゾンは、アメリカ、カナダ、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、日本、中国、インドなど、世界中の多くの国々でサービスを提供しています。各国のアマゾンは、その国の言語でサービスを提供し、地域に根ざした商品の取り扱いや、地域特有のサービスを展開しています。
メリット
- 幅広い商品の取り扱い: 多岐にわたる商品カテゴリーを持ち、消費者のニーズに広く応える。
- 利便性: 24時間オンラインにてショッピングが可能、多くの商品は翌日に配送される。
- 顧客サービス: 返品や交換が容易で、顧客サポートが充実している。
- Amazon Prime: 年会費で送料無料や映画・テレビ番組のストリーミングサービスなどの特典を享受できる。
デメリット
- 市場の独占: アマゾンの大きな市場シェアが小規模小売業者や新規参入者にとって障壁になる。
- 偽造品の問題: 幅広い商品取り扱いにより、偽造品や質の低い商品が混入するリスクがある。
- プライバシーの懸念: 顧客の購買履歴や検索履歴の収集がプライバシー侵害の懸念を引き起こす。
- 過剰包装: アマゾンの包装が環境保護の観点から問題視されることがある。
とにかく世界中の多くの国で展開されているamazon。日本でもとても馴染み深いサービスですね。顧客からの信頼度も高く、少しニッチな国をターゲットにしたい場合でも、amazonなら対応しているかもしれません。
eBay
出典:eBay
eBayは、世界中の個人や企業が新品や中古品を売買できるグローバルなオンラインオークションおよびショッピングサイトです。1995年にピエール・オミダイヤーによって設立されたeBayは、現在では世界190カ国以上で利用されており、幅広いカテゴリーの商品が取引されています。このプラットフォームは、個人間取引（C2C）だけでなく、ビジネス間取引（B2B）やビジネス対消費者（B2C）の取引にも対応しています。
対応国
eBayは世界190カ国以上で多言語サービスを提供し、売り手と買い手が容易に取引できます。地域に応じたローカライズされたウェブサイトで、国別の言語で商品検索や出品が可能です。
メリット
- アクセスの広さ: 世界中で利用され、幅広い顧客層にアクセス可能。
- 多様な商品カテゴリー: 服、電子機器、収集品など、様々な商品が取引される。
- 柔軟な販売オプション: 入札形式のオークションと「今すぐ購入」オプションを提供。
- 国際販売の容易さ: 多言語対応と国際配送オプションで海外販売が容易。
デメリット
- 偽造品や詐欺のリスク: 偽造品や詐欺の可能性がある。
- 手数料: 出品手数料や最終価格手数料など、売り手に複数の手数料が発生。
- 競争の激しさ: 多数の出品者との競争で、目立つための努力が必要。
- 配送の課題: 国際販売では配送コストの上昇や配送時間の長さが問題になることがある。
eBayは、世界中の多様な商品を扱うオンラインマーケットプレイスです。オークションによる入札形式で、国内でいうとヤフーオークションの存在に近いといえます。そのため個人での出品が多数あるため、偽造品や詐欺のリスクはあります。
メルカリ（mercari）
メルカリは日本発のフリーマーケットアプリで、2013年の開始以来、利便性で急成長し、現在は日本、アメリカ、イギリスで利用されています。スマホを使って簡単に商品を売買でき、衣類から電化製品まで多様なカテゴリーの商品が取引されています。
対応国
メルカリは日本で成功後、アメリカとイギリスに進出し、各国向けにローカライズされたアプリで地域別サービスを提供しています。
メリット
- アクセスの容易さ: スマートフォンがあれば簡単に利用でき、商品の出品や購入が手軽。
- 幅広い商品の取り扱い: 衣類、家電、趣味のアイテムなどの商品が出品される。
- 匿名性の保護: 取引はアプリ内で完結し、個人情報の交換なしに安全に行える。
- 環境への配慮: 不要な物を有効活用し、廃棄物の削減に貢献。
デメリット
- 偽造品や不良品のリスク: 出品される商品に偽造品や状態が悪いものが含まれる可能性がある。
- 取引トラブル: 商品の発送遅延や説明と異なる商品が届くなどのトラブルが発生することがある。
- 手数料: 売上の一部がメルカリに支払われるため、売り手は手数料を差し引いた金額を受け取る。
- 中毒性: 使いやすさから頻繁に利用し、購入や出品を繰り返すことで時間やお金を過剰に消費するリスクがある。
日本発のプラットフォームであるメルカリ。あくまで個人間での気軽な売買がコンセプトですが、メルカリShopsという、メルカリ内にショップを開設できるサービスもあります。
Lazada
出典:Lazada
Lazadaは、東南アジアにおけるeコマースの先駆者であり、幅広い商品を取り扱うオンラインプラットフォームです。アリババグループの支援を受けており、その技術と経験を活かして、地域のeコマース市場の発展に貢献しています。
対応国
Lazadaは2012年に設立された東南アジアで最も大きなECプラットフォームで、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナムの6カ国にサービスを展開しています。
メリット
- 幅広い商品の取り扱い: ファッション、家電、家具、おもちゃなど多岐にわたる。
- アリババグループの技術と経験: 安全で信頼性の高いショッピング体験を実現。
- 地域に根ざしたサービス: 各国の言語でサポートし、地元消費者のニーズに応える。
- 国際市場へのアクセス: 地域の売り手が世界市場にアクセス可能。
デメリット
- 競争の激しさ: 人気カテゴリーでは多くの売り手との競争が必要。
- 偽造品の問題: 品質の低い商品や偽造品が出品されるリスクがある。
- 配送の遅延: 物流の問題により配送が遅れることがある。
- 返品・交換の手続き: 一部の国では手続きが複雑で時間がかかる。
Lazadaは、東南アジアをターゲットにしている方にとって、注目のプラットフォームです。地域の消費者と売り手に利便性を提供する一方で、競争の激しさや偽造品の問題などの課題も抱えているため、利用する際には注意が必要です。
「nomino」ならサービスに登録するだけで主要13カ国の15モールに出品できる！
ここまで各国の様々なモールをご紹介しました。しかし、各マーケットは言語も違えば仕様も大きく違います。
特に複数のマーケットを対象としたい場合、各仕様の理解、及び膨大な手間が発生することは想像に難くありません。
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nominoは、1つのサービスに登録するだけで主要13カ国（アメリカ、台湾、シンガポール、フィリピン、タイ等）の15（Amazon、eBay、Shopee）モールに出品できるサービスです。
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日本語の商品情報をnominoに入力するだけで世界中の主要ECプラットフォームに販売可能です。
現在、越境ECを最初から最後まで簡単に完結させる機能提供AIを組み込んだ機能を特許出願中。
更なる進化も期待できるサービスとなっております。
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